さて、カルティエの腕時計、カリブル・ドゥ・カルティエの相場が上昇している模様。
カリブル・ドゥ・カルティエの「カリブル」はいわゆるムーブメント(キャリバー=Calibre)のフランス語読みで、これは”カルティエ初の自社製ムーブメントを搭載した”モデルとしての矜持をあらわしています。
発売は2010年で、当初は「通常の」ドレスウォッチタイプからスタートし、その後はカリブル・ドゥ・カルティエ”ダイバー”も発売された人気モデル。
カルティエはしばらく前から完全内製による腕と名メーカー、つまりマニファクチュールを目指していましたが、このモデルによってその仲間入りを果たした、ということになりますね。
カルティエははじめて腕時計を作ったブランドだと言われており、その歴史はブラジルの飛行家(世界で二番目に空を飛んだ)、サルベルト・サントス・デュモンの依頼によって製作した1904年の「サントス」にまで遡ることが出来ると言われます(当時、時計は飛行に欠かせない”計器”であったが、懐中時計では操縦の最中に見ることができず、そこで腕時計が考案されたと伝えられている)。
カリブル ドゥ カルティエのケースにはステンレススティール、そしてステンレススティールとゴールドとのコンビ、そしてゴールドが存在し、ステンレスケースにはブラックPVD仕様も。
カリブル・ドゥ・カルティエ・ダイバーだとベゼルのカラーはブラックの他「ブルー」も存在し(ブラックPVDケースにはブラックベゼルのみ)、(ダイバーでない方の)カリブル・ドゥ・カルティエだとメタルブレスとレザーブレスとが存在するなど、とにかく多数のラインアップが展開されていたシリーズでもありますね。※この画像の一本はストラップが社外品へと交換されている
そして、このカリブル・ドゥ・カルティエで重要なのは、それまでいずれのシリーズにも「男性用と女性用」両方を展開したカルティエにとって「初の男性専用ラインアップ」であったこと(これは販売終了までずっと続き、ついぞ女性用はラインナップされていない)。
そんなカリブル・ドゥ・カルティエですが、相当な人気があったとされるものの、なぜか今年はじめからカルティエのサイトから姿を消し、その後は店頭在庫のみとなって6月には完全に生産終了。
その理由はカルティエブティックに尋ねても明らかではなく(本社からはなにも通知がなかったようだ)、しかし現在のカルティエ・ウォッチのラインアップを見るに(パシャ、タンク、ロンド、クレ、バロン ブルー、ドライブ、ロトンド)スポーツウォッチから撤退し、ドレスウォッチに集中したいのかもしれません。
なお、カルティエの腕時計はもともと価値が下がりにくいのが特徴。
一般にブルガリやルイ・ヴィトンなどジュエラーやファッションブランドの腕時計は価格が大きく下がる傾向にあるものの、カルティエは「はじめて腕時計を作ったブランド」というそのポジション、かつジュエラーでありながらも実用的かつ真面目な腕時計作りが評価されており(たとえば針が劣化しないようにゴールドを使用するか、でなければ”焼き”を入れて酸化を防ぐ。一部カルティエ腕時計の針が青いのは焼き色)、「ムーブメントがなんたら」「自社製ムーブでないと」と主張する腕時計オタクの人々にも一目置かれているようですね。
ちなみにカルティエはかつて「ロードスター」なるシリーズを展開しており(カルティエは、現在の”ドライブ”しかり、意外と自動車モチーフがある)、こちらはずっと前にディスコン(販売終了)となっていますが、今でも高い人気を誇り、ここ最近は相場がジリジリ上昇中。
よってカルティエの腕時計は「買って間違いない」選択だと考えていて、とくにオススメは「サントス」「バロン ブルー」「カリブル ドゥ カルティエ」「ドライブ」。
ちなみに「バロン ブルー」の「バロン」は英語で言うところのバルーンを指しており、「上昇」をイメージさせるために実業家に大変な人気がある、と聞いたことがあります。
これらはずっと相場を見ているのですが「全然価格が下がらない」シリーズで(メンズのパシャ、パンテールは下がりやすいが、それでもブルガリやルイ・ヴィトンの腕時計に比べると全然高い価値を維持している)、まず間違いない選択。※タグ・ホイヤー、ブライトリング、オメガよりも価格維持率が高いと感じられる
ぼくも常に狙っているシリーズであり、いい話があればポンと買うことになりそうです。
そしてカルティエの腕時計のいいところは、実際に身に着けていると、ロレックスの腕時計からただようような俗物感も排除でき(その意味ではロレックスを身につけるのをためらうことがある)、上品で賢い選択をする人のように見える、とも考えています。※あくまでも私見
さらにカルティエの腕時計は、そのベルトを明るいブルーやグリーンのストラップに交換すると非常に格好良くなり、こういったところは「ジュエラーとしての面目躍如」といった部分かもしれません。
華やかさがあって、身につけてこそその真価を発揮する腕時計でもあり、かつて「腕時計は、男性に唯一許された装飾品である」と言われた時代を端的に表しているのがカルティエの腕時計なのかもしれませんね。
https://www.aimaye.com/
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