IWCと聞いて、あなたはまず何を思い浮かべますか?
定番の「パイロット・ウォッチ」や「ポルトギーゼ」、あるいは「エンジニア」の名を挙げる方が多いでしょう。これらは確かにIWCの看板であり、長年にわたり愛され続けてきた「定番中の定番」です。
しかし、IWCの真骨頂は、こうした普遍的なデザインだけではありません。「複雑機構」と「革新素材」——この二つを融合させ、物理の限界に挑み続ける「エンジニアリング」精神こそが、IWCの本質です。
今回は、その最高峰ともいえる存在、「大型パイロット リミテッド エディション XPL」に注目します。これは、従来の「繊細で高貴な」陀飛輪の概念を覆す、文字通りの「怪物」です。
なぜ「陀飛輪」に防震が必要なのか?
一般的な時計ファンの常識として、「陀飛輪」は時計工学の華ではありますが、構造上とても繊細で、衝撃には弱い存在でした。
一方で、現代のラグジュアリーウォッチの使い方は変化しています。かつてのように「晩餐会やオフィスで静かに身につける」だけでなく、「スポーツ観戦」「ゴルフ」「マラソン」など、アクティブなシーンで着用する機会が増えています。
IWCはここに着目しました。「複雑時計だからといって、丈夫さを犠牲にする必要はない」——その信念の結晶が、このXPLです。
SPRIN-g PROTECT®:物理法則を無力化する防震システム
XPLの最大のキモは、SPRIN-g PROTECT®(スプリング・プロテクト)と名付けられた画期的な防震システムです。
従来の防震: ごく小さな部品(摆輪)を宝石とばねで保護するもの。
XPLの防震: 機械全体(エングラン)をケース内で「宙吊り」にするもの。
これは、まるで高級車のサスペンションのように、機芯全体を特殊な「バネ」で支える構造です。このバネに使われている素材が、BMG(大塊金属ガラス)です。
素材学の結晶:BMGとCeratanium®
このBMG素材は、金属とガラスの中間的な性質を持ちます。結晶構造が無秩序であるため、通常の金属よりもはるかに高い靭性(じんせい)と耐衝撃性を誇ります。
IWCはこのBMGを機芯の支持体(サスペンション・アーム)として使用。衝撃が加わると、このBMGアームが機芯を優しく包み込み、エネルギーを吸収します。
また、ケース素材にはIWC独自のCeratanium®(セラタンニウム)——焼結技術によって黒色化・硬化されたチタニウム——を採用。軽量かつ耐食性、そして高い硬度を兼ね備え、パイロットウォッチとしての視認性(光沢の抑制)も完璧です。
パフォーマンスの数値化:10,000Gの意味
このXPLがどれほど「タフ」なのか、数値で表すとこうなります。
10,000 G(重力加速度)
これは何を意味するか。通常、腕時計が硬い床に落ちた際に受ける衝撃は数百G程度。人間が全力で拳を叩きつける際の衝撃も、計測すると約130Gほどです。
つまり、このXPLは、人間の拳で殴打しても、あるいは高所から落下させても、機械的に壊れない設計になっているのです。
中核を支えるキャリバー 82915
裏蓋からは、このタフネスの源であるキャリバー 82915を覗くことができます。
素材の融合: 伝統的な橋板構造を保ちつつ、シリコン(Silicon)製のエスケープホイールとアンカーフォークを採用。さらに、摩擦を極限まで抑えるため、Diamond Shell®(ダイアモンドシェル)技術が施されています。
軽量化: 機芯自体の重量を軽くすることで、防震システムの負担を減らしています。
パワーリザーブ: 80時間。これは、週末外して月曜日に着用しても、正確に時を刻み続ける余裕の性能です。
見た目は「極限のミニマリズム」
XPLの外観は、その性能同様に過激です。
サイズ: 44mm。しかし、チタニウム系素材と軽量機芯の採用により、装着感は驚くほど軽快。
文字盤: 6時位置に配置された陀飛輪を除き、あとは極限まで無駄が削ぎ落とされた「镂空(ロウクウ)」デザイン。
ディテール: 12時位置の三角形インデックスは、元祖パイロットウォッチ(B-Uhr)へのオマージュ。しかし、それ以外はCNC加工によるシャープな稜線と、黒色の無機質な質感が、未来を感じさせます。
📝 総括:IWCの「守破離」
IWCは、長年にわたり「伝統的な高級時計メーカー」としての地位を確固たるものにしてきました。
しかし、このXPLは、「伝統を守りつつ、常識を破る」というIWCのもう一つの顔を象徴しています。
守: パイロットウォッチのDNA(三角インデックス、読みやすさ)。
破: 陀飛輪という複雑機構に防震を施すという、従来の常識破り。
離: セラタンニウムやBMGといった、他に類を見ない素材工学の追求。
152万円という価格は決して低くはありません。しかし、これを単なる「装飾品」として見るか、それとも「1万Gの衝撃に耐える、現代の機械工学の結晶」として見るかで、その価値は大きく変わります。
このXPLは、理系男子のロマンを具現化した、まさに「究極の男の腕時計」だと言えるでしょう。
人気のダイバーズウォッチ3選、あなたならどれを選びますか?
年末が近づく今、過去を振り返り来年の冒険を計画する時期となりました。そんな時、これからの旅路を共に歩んでくれる一枚のダイバーズウォッチは、最も定番かつ理想的なウィッシュリストの主役となるでしょう。2025年の新作ラインナップが固まり、来年の水中探検における技術動向とスタイルが見えてきました。この落ち着きのある冬に、どのモデルがあなたの次の物語の幕開けとなるのでしょうか?
オメガ シーマスター オーシャン ウニヴェルス 600M
製品型番: 215.92.46.22.01.007
ケース径: 45.5mm
厚さ: 17.4mm
ムーブメント: 自動機械式(キャリバー8938)
ケース素材: セラミック
防水性: 600m
おすすめポイント
このシーマスターの最大の魅力は、600mの防水性能に加え、「ダイバー」と「ワールドタイム」機能が融合されている点です。45.5mmの大型ケースは存在感抜群で、手首が太めの方やインパクトのあるデザインを好む方に最適です。しかし、黒色セラミックケースとチタン製ダイヤル、それにラバーストラップを組み合わせることで、実際の重量は143gと、見た目ほど重くありません。全体をシルエットで統一し、レーザー彫刻による浮彫りの潜水目盛りや蜂巣状のダイヤル紋様、そしてダイヤモンドカットによる立体的なインデックスが、シンプルでありながら洗練された雰囲気を演出しています。ムーブメントはキャリバー8938を搭載。60時間のパワーリザーブ、シリコン遊丝、無卡度遊丝摆輪を備え、COSC(コンスタンス天文台)とメガクスコス(至臻天文台)のダブル認証を取得しており、実用性と耐磁性能も安心です。日付表示、デュアルタイム、ワールドタイム機能に加え、600m防水や夜光インデックスなど、ダイバーとしての本格性能も万全です。
ブランパン フィフティファソム 5000A-0640-O52A
製品型番: 5000A-0640-O52A
ケース径: 43.6mm
厚さ: 13.8mm
ムーブメント: 自動機械式(Cal.1315)
ケース素材: セラミック
防水性: 300m
おすすめポイント
フィフティファソムはダイバーズウォッチ界における不動の地位を誇ります。この5000Aは、「クラシック」と「高級感」を兼ね備えたモデルです。43.6mmのケース径と13.8mmの厚さは、現代的なスタンダードなサイズ感。ブルーのセラミックケースとセラミックベゼル、それにブルーのダイヤルとブルーのナイロンストラップが見事に調和し、海の気配を感じさせながらも派手すぎず、上品な印象です。プラチナ製のインデックスと針にはSuper-LumiNova®ルミナスコーティングが施され、暗所での視認性も抜群です。注目すべきは、ブランパン自慢のCal.1315ムーブメント。直径30.6mm、厚さ5.65mm、振動数28,800というスペックで、パワーリザーブは120時間に及び、週末を挟んでも停止する心配がありません。300m防水を備えながらも、日常使いから海水浴、プールでの使用まで、まさに「一生モノのメインウォッチ」として最適です。
パネライ ルミノール・サブmersibile PAM01698
製品型番: PAM01698
ケース径: 44mm
ムーブメント: 自動機械式(P.900)
ケース素材: カーボンファイバー
防水性: 300m
おすすめポイント
この3本の中では最も力強い印象を与えるのが、このPAM01698です。パネライとイタリア海軍の長きにわたる協業関係を体現しています。44mmのケース径にカーボンファイバー製のケースとベゼルを採用することで、視覚的にも軽快で、独特のスポーティーさを放ちます。グリーンの文字盤とグリーンのナイロンストラップが、まるでジャングルの作戦装備のような野趣あふれる雰囲気を醸し出しています。チタン製の王冠ガードや針金バックル、密閉式ケースバックは、あくまで「道具」としてのルートを貫いています。ムーブメントはP.900を搭載。振動数28,800、72時間のパワーリザーブを備え、双方向自動巻きシステムと停秒機能により、時刻設定がより正確になります。300m防水や夜光インデックス、日付表示など基本性能は充実。付属のラバーストラップを使い分けることで、「都会のファッション」と「マリンスポーツ」の両輪をこなす1本です。
総括
オメガは「深海潜水+环球旅行」を1つの筐体に凝縮。
ブランパンは「クラシックなダイバー」をより耐久性が高く、手間のかからないように磨き上げ。
パネライは「ハードコアなスポーツ」を軽量かつクールに表現。
いずれも2025年に購入する価値のある素晴らしい時計です。あなたはどの1本を選びますか?
ブローバより「クラシック サットン」を 40mmにサイズダウンした小径モデル3型の発表~
ブローバ クラシック サットン~人気の自動巻きモデルからケース径40mm の小径モデル3 型が11 月6 日発売予定
時代を超えて人々を魅了するクラシカルデザインが揃うクラシックの中でも、スケルトン文字盤が美しい“クラシック サットン”からケース径40mm と小径になったスケルトン仕様のオートマチックモデルが3 型登場します。
ブローバのコレクションの中でも、人気の高い自動巻きのスケルトンウォッチ。文字盤を大胆に抜いたスケルトンダイヤルとシースルーケースバックからムーブメントの作りや動きを見て楽しむことができるのが最大の魅力です。
今モデルは従来43mm と存在感のあったスケルトンモデルを昨今のトレンドに合わせ40mm の小径となり登場。小径ケースには、よりドレス感の増した多列のブレスレットを仕立てたことにより、引き締まったフェイスに、こなれ感が増して新たな魅力を宿しました。
12 時位置にはブローバの象徴ともいえる音叉マークを配し、3 つのインダイヤルのオープンワークは、スケルトンの表情に軽やかな動きを与え、文字盤外周部には、美しいペルラージュ仕上げを施すことで、力強いデザインにクラシカルで上品な雰囲気を醸し出しています。
山型に成型したインデックスや時・分針はスケルトンのデザインの中に、立体感を与えることで視認性を高めました。
カラーリングは、3 色展開で、ブルーとダークグリーンにシルバーを合わせた、どんなシーンにも活躍する万能なブレスレットタイプの2モデルと、文字盤のインデックスに合わせネイビーストラップを採用し落ち着きと洗練さを兼ね備えたレザーストラップモデルです。ディテールにこだわりがあふれる時計をエントリープライスで取り揃えています。
【仕様】
ブローバ クラシック サットン
品番・税込価格:(画像左より) 96A329・70,400 円/ 96A331・70,400 円/ 96A330・64,900 円
ケース:ステンレススチール
・ケースサイズ:径40mm/ケース厚:12.2mm
・防水 3 気圧防水
ムーブメント:自動巻き
ストラップ: ステンレススチール または牛革
[BULOVA]
BULOVA(ブローバ)は、1875 年にジョセフ・ブローバがニューヨークで創業し、150 年の歴史を持つ老舗アメリカ時計ブランドです。数々の先進的な技術をもとに時計市場を牽引し、1960 年の世界初の音叉式腕時計”アキュトロン”、2016 年のカーブしたクロノグラフムーブメント搭載の”カーブ”など、数々の「世界初」を発表してきました。これまでの伝統を守りつつ、これからも独自のデザインとテクノロジー、そして優れた品質を合わせ持つ時計を世界中へ届けていきます。
ネプチュニアンの日本限定モデルがインターナショナルコレクションに追加~
EDOX(エドックス)は、2025年6月に日本限定のネプチュニアン グランデ リザーブを5型発売いたしました。当モデルの日本での好評をうけ、うち4型が、グローバルで展開するインターナショナルコレクションに追加されました。
≪特徴≫
ラバーストラップを装備した特別仕様
直径42mm・厚さ12.3mmのステンレススティールケースは、日常の使用に大きすぎず、かつタフネスが魅力のダイバーズウォッチとして小さすぎない絶妙なサイズ感。特別仕様として、以前より多数の要望があったラバーストラップを装備。柔らかく腕馴染みの良い、耐久性に優れたシリコン配合のラバー素材を使用しており、より軽快にダイバーズウォッチを楽しむことができます。
海の神を象ったダイバーズウォッチ
頑強かつ堅牢なケースとねじ込み式リューズにより、30気圧/300mの高い防水性を確保。ケースバックには海の神・ネプチューンを刻印し、ブランドコンセプトである“THE WATER CHAMPION”を体現しています。
ダイビングベゼル表面にハイテクセラミックをインサート。サファイアと同等の高硬度で、耐傷性・耐腐食性に優れており、時計の美観を永く保ちます。側面に小刻みの凹凸を付けることで操作性を向上。潜水中の誤操作によって酸素残量を過剰に見積もってしまう危険性を考慮し、逆回転防止仕様になっています。
ロングパワーリザーブ
約68時間のロングパワーリザーブを備える自動巻きムーブメント(Cal.808)を搭載。機構がシンプルで故障しにくい片方向の巻き上げ方式で、少ない動きでも巻き上げが行われるためデスクワーカーにもオススメです。
ネプチュニアンコレクション
一世紀を超える時計製造の歴史を持つエドックスは、世界初の特許を取得した防水機構を開発するなど、防水時計の発展に貢献し、海を舞台に活躍する人々を支えてきました。ローマ神話における海の神・ネプチューンにインスピレーションを受けて誕生したネプチュニアンは、タフネスと実用性を追求したダイバーズウォッチコレクションです。
【仕様】
ネプチュニアン グランデ リザーブ デイト オートマティック
80801-3BUCA-BUIN
税込価格:308,000円
80801-3NCA-NIN
税込価格:308,000円
80801-3VCA-VDN
税込価格:308,000円
80801-3NRCA-NIR
税込価格:308,000円
80801-3BBUCA-BUCDN
税込価格:319,000円
(共通)
ムーブメント:キャリバー 808(ラ・ジュー・ペレ社 G100・自動巻き)
・機能 :時・分・秒表示、日付表示
・石数 :24石
・振動数 :28,800振動/時
・パワーリザーブ :約68時間
ケース:ステンレススティール
・ケースサイズ :直径42mm、厚さ12.3mm
・ベゼル素材 :ステンレススティール(表面にハイテクセラミックをインサート)
・ベゼル仕様 :逆回転防止機能
・風防 :サファイアクリスタル(無反射コーティング)
・ケースバック :ソリッドバック
・防水性 :30気圧/300m
・ラグ幅 :20mm
・ねじ込み式リューズ
ストラップ:ラバー
・バックル種類 :ピンバック
【お問い合わせ】
株式会社ジーエムインターナショナル
〒110-0008 東京都台東区池之端1-6-17 本館2F
[エドックス]~THE WATER CHAMPION
優秀な時計職人クリスチャン・リュフリ=フルーリーが、妻の誕生日を祝うため自身でデザインして作った懐中時計。この贈り物の美しさに感動した妻から、時計ブランドを立ち上げることを勧められ、1884年にスイスのビール/ビエンヌでエドックスを創業しました。ブランド名は、(「時間」を意味する古代ギリシャ語に由来しており、ブランドエンブレムである砂時計のマークは「不朽」を象徴しています。2024年に、創業140周年を迎えました。
創業当時は懐中時計で名を成していましたが、1950年代から腕時計の製造にシフト。世界初の特許を取得した防水機構を開発するなど、過酷な環境下でも計時機能を維持できる高性能な時計づくりを追求してきました。1961年に発表したブランド初の防水時計デルフィンに始まり、現在のフラッグシップコレクションであるクロノオフショア1、海の神を象ったネプチュニアンに至るまで、50年以上にわたってダイバーズウォッチ開発の先駆者として最前線を走り続けています。国際的なラグジュアリースポーツの大会オフィシャルタイムキーパーを務めるなど、スポーツシーンとのパートナーシップを数多く締結しています。耐衝撃性や防水性などのタフネスに優れたエドックスウォッチは、一流アスリートからも厚い信頼を得ています。
オーデマ ピゲ、創業150周年を記念しドバイウォッチウィークでエキシビションを開催
スイスのオートオルロジュリーマニュファクチュール、オーデマ ピゲは、2025年11月19日から23日まで行われるドバイウォッチウィークにて、創業150周年を祝うエキシビション“ハウスオブワンダーズ”を開催します。本展は、1875年の創業以来オーデマ ピゲを形づくってきた伝統、クラフツマンシップと協働の精神を紹介する没入型エキシビションです。今年7回目を迎えるドバイウォッチウィークは時計業界の意見交換、革新、そしてコミュニティ形成の場として成長しています。オーデマ ピゲの参加は、イベントの創設者であり主催者でもあるセディキ家との長年にわたる関係を反映しており、彼らも今年、節目のアニバーサリーイヤーを迎えています。会期中には、年前に発表したドバイ未来財団とのコラボレーションの成果を含む、ダイナミックなイベントプログラムも主催します。
第7回ドバイ ウォッチ ウィークでオーデマ ピゲが展開するハウス オブ ワンダーズでは、オートオルロジュリーと、オーデマピゲ コピー時計愛好家や好奇心に満ちた来場者とをつなぐ心躍る体験を提供します。© Courtesy of Audemars Piguet
ル・ブラッシュからドバイへ
より多くの人々に機械式時計の世界を知っていただくためオーデマ ピゲはその扉を大きく開き、ドバイ ウォッチ ウィークで巡回エキシビション、ハウス オブ ワンダーズを展開します。会場はドバイの象徴的なロケーションであるブルジュ・ハリファ・パークのモールに位置し、1000 平方メートルにわたるスケールで、ドバイとル・ブラッシュをつなぐ架け橋のように来場者をジュウ渓谷の景観と歴史ある地に誘います。
本展ではオーデマ ピゲの物語に焦点を当てながらも、スイス国内外における時計製作の芸術と進化を紹介する魅力的なスペースも設けられています。
来場者は、創業者が 1875 年にル・ブラッシュに建てたブランド初のマニュファクチュールであり現在もオーデマ ピゲの本社として使われている建物を模してデザインされた入口から入ります。中に入ると、オートオルロジュリーの歴史的要素と現代的なデザインが融合したテーマ別の部屋が並び、ブランドの物語が展開されます。
展示は「Clock Room(時計の部屋)」から始まり、時の概念を、古くから続く時計のチクタクというリズムとともに紹介し、来場者はスイス・ジュウ渓谷の雪景色の中に向かいます。それぞれの部屋ではブランドの歴史の新たなページが開かれ、アーカイブ資料、希少なタイムピース、現代のクリエーションが生き生きと紹介されます。
その後、「Gallery of Time(時のギャラリー)」「Mechanical Secrets(機械のひみつ)」「Vault of Design(デザインの金庫室)」「Astronomical Observatory(天文台)」といった部屋を順に巡りながら、オーデマ ピゲのアイコニックなムーブメントやタイムピースを支える精緻なクラフツマンシップ、素材とデザインの進化、そして伝統技術と最先端イノベーションの融合を体感いただけます。
展示の締めくくりには「Lab(ラボ)」にて、時計製作の未来とブランドのビジョンを推進するパイオニア精神を見ることができ、最後の「Cabinet of Curiosities(好奇心のキャビネット)」では、クラフツマンシップ、創造性、文化的表現の物語を語る記念品の数々が、オーデマ ピゲの協働の精神を讃えます。
[ドバイ ウォッチ ウィーク]
アーメッド・セディキ氏が2015年に設立したドバイ ウォッチ ウィークは、高級時計業界における創造性の融合とその潮流を称える場です。人々、コミュニティ、伝統、そして革新に光を当てながら、時計市場の多様な側面を紹介しています。本イベントは、ドバイで隔年開催される中心的な催しに加え、世界各地でサテライトイベントを展開するムーブメントとして、同じ価値観を持つ取り組みを支援し、コミュニテ7 ィ間の架け橋となるとともに、ネットワークを築き創造的な交流のためのユニークな機会を提供します。
— www.dubaiwatchweek.com
パートナーシップと共通の情熱を称える
1875 年の創業以来、オーデマ ピゲにとって協働の精神はブランドの成長とアイデンティティの中核をなす存在です。ジュウ渓谷に点在する高度に専門化された工房が連携して時計製作を行っていた「エタブリサージュ」システムの黎明期から現在に至るまで、マニュファクチュールは、世界中で時計製作の価値を高める情熱的な人々のコミュニティを築いてきたことを誇りに思っています。
2025 年のドバイ ウォッチ ウィークは、アーメッド・セディキ氏およびセディキ家との長年にわたる関係において、特別な節目を迎える機会となります。今年、セディキ家はビジネス創業 75 周年を祝います。共通の価値観、開かれた精神、そして時計製作コミュニティを育むという深い使命感に支えられたこのパートナーシップは、中東地域のお客様や時計愛好家の皆様に向けたサービスの向上を目指し、今なお発展を続けています。オーデマ ピゲは今年7回目となるドバイ ウォッチ ウィークに再び参加することを嬉しく思い、オートオルロジュリーの世界、そしてその先に広がる多様な分野における協働と持続的なつながりを称えます。
「今年オーデマ ピゲはドバイの時計文化を75年にわたり築いてきたセディキ家と共に、アニバーサリーを祝えることを光栄に思います。セディキ家はドバイの時計市場を大きく成長させ、ドバイ ウォッチ ウィークの原動力として活躍しています。私たちが分かちあう革新の精神と伝統への敬意が、このイベントの中心にある“協働”のエネルギーを力強く支えています」 イラリア・レスタ( オーデマ ピゲ CEO)
「2025 年は、ドバイ ウォッチ ウィークの設立から10 周年という節目の年にあたります。この記念すべき年に、長年のパートナーであるオーデマ ピゲを再び迎え、来場者の皆様に没入感あふれる魅力的な体験をご提供できることを大変光栄に思います。オーデマ ピゲは、私たちのプラットフォームが掲げる“時計コミュニティの構築”というビジョンにおいて、重要な役割を果たしてきました。情熱を共有する人々をつなぐ存在として、ブランドの存在感は欠かせません。今年のドバイ ウォッチ ウィークでもイベントのハイライトとなることでしょう。アニバ ーサリーをともに祝えることを、心より楽しみにしています」ヒンド・セディキ(ドバイ ウォッチ ウィーク CEO)
革新、クラフツマンシップ、 そしてつながりを称える特別な一週間 ドバイ ウォッチ ウィークにおいてオーデマ ピゲは、プレスやクライアント、来場者の方々に向けダイナミックなイベントプログラムを提供します。
毎年恒例のハイライトである「House of Horology(ハウス オブ オロロジー)」では、今年はオーデマ ピゲとドバイ未来財団[註※]のゲストスピーカーによるイノベーションに特化したパネルディスカッションを開催。両者が共有するビジョンのもと、2年前のドバイ ウォッチ ウィークで構想されたコラボレーションの初成果が披露されます。この機会は、時計製作業界における革新を加速させる「協働」の力を改めて考える貴重な場となります。 また一般の来場者向けに、時計製作の世界を体験することができる2つのマスタークラスも開催されます。
[註※ドバイ未来財団]
ドバイの未来を見据え、結束力のある協働的な枠組みを先取りして設計し促進し、課題を機会として捉え、情熱を持って取り組むことで、ドバイを世界最先端の未来都市の一つにすること、全ての人々にとって最良の未来を築くキープレイヤーとなることを目指しています。私たちの最も重要な目標はドバイを、インスピレーションに満ちた、進化し続ける持続可能な未来の設計のためのグローバルなリファレンスとすることです。私たちの役割はドバイの未来を現在に取り込み、未来にフォーカスした都市づくりにおける前例を築くための支援を行うことにあります。大胆な夢と影響力のあるアプローチで、豊かな洞察の中に仕事と生活が息づく文化を目指し、ドバイの役割を未来のソリューションとテクノロジーを試す先駆的なグローバルハブと設定。世界のトップの未来派人材を集めると同時に、アイデアの開発プロセスと最先端テクノロジーを取り入れ、ビジネス、立法、環境対策を絶えず進化させる影響力をもつ提携を通じて、様々なセクターで先端技術の採用を促進しています。多様な企業とパートナーたちとの参加型、協働型の仕事を通じて、スタートアップと起業家コミュニティも支援しています。これらは全て、未来を体験するというコミットメントに支えられており、未来を生きるという没入型の体験を各個人に提供しています。 — www.dubaifuture.ae/
11月21日は「The Art of Finishing(仕上げの芸術)」、11月22日には「The Watchmaker’s Gesture(時計師の動作)」をテーマとしマスタークラスは、マニュファクチュールのノウハウに触れることができる希少な機会です。 最終日には APxMusic チームが企画するインティメイトなセレブレーションを開催。中東地域のAP ファミリーがハウス オブ ワンダーズに集い、カーリタとブラック・コーヒーによるパフォーマンスとともに、記念すべき一週間を祝います。
さらに、サプライズ演出として、ブランドのクリエイティブ・コンデュイットであるジョン・メイヤーがホストを務めるレイトナイトショーが特別にアルマーニ ホテルにて収録されます。時計製作へのインサイトと、レイトナイトショーならではのユーモアとスタイルが融合したこの番組では、モノローグ、インタビュー、そして音楽によるサプライズクロージングが展開されます。ゲストには、オーデマ ピゲ CEOのイラリア・レスタ、ジャーナリストで「Revolution Magazine」創設者のウェイ・コー、そしてズラタン・イブラヒモビッチが登場し、10 月に発表された「RD#5」をはじめ、革新性に満ちた時計製作の世界にスポットライトを当てる予定です。
“THE BEAT GOES ON”
«時を刻み、胸に刻まれる»
【エキシビション概要】
“ハウスオブワンダーズ”
期間: 2025年11月19 ~ 23日
開館時間: 午前10:30 ~ 午後11:00
会場:ドバイモール、ブルジュ・ハリファ・パーク
入館: 無料、一般向け
【お問い合わせ】
オーデマ ピゲ ジャパン
03-6830-0000
[オーデマ ピゲ]
オーデマ ピゲは、今なお創業者一族(オーデマ家、ピゲ家)によって経営される最も歴史あるラグジュアリーウォッチブランドです。1875 年以来ル・ブラッシュを拠点に、型破りなトレンドを生み出そうと新たなスキルや技術の開発、そして職人技の向上を続ける才能ある職人たちを、何世代にもわたり育んできました。スイス・ジュラ山脈に抱かれたジュウ渓谷で、マニュファクチュールが受け継いできた職人技と先進的なスピリットが込められた、デザインや技術の粋を極めた数々の厳選されたマスターピースが制作されています。実現可能な境界を押し進め、創造的な世界の間に橋を架けるオーデマ ピゲは常に新たな地平に向かって進み、その精神にインスパイアされたコミュニティを作り出してきました。